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社協ブログ

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【社協活動】講演会 「ひきこもりを考える」~相談から見える本人の言い分・家族の言い分~ 開催しました

2023-03-11
 箕面市社会福祉協議会では日々、地域の皆様から寄せられる様々な相談に対し、解決に向けて一緒に考えていますが、その中にはひきこもりに関する相談も含まれています。
 今回ひきこもりという社会問題について考える機会を設けることとし、2月28日(火)に講演会「ひきこもりを考える」~相談から見える本人の言い分・家族の言い分~を開催しました。
 
特定非営利活動法人 クラウドナインについて
 今回はひきこもり支援に関する内容と、実際にひきこもりを経験した本人の声を聞ければということで、特定非営利活動法人 クラウドナインにご協力いただきました。

 クラウドナインは大阪府高槻市にある特定非営利活動法人で「置かれている状況に応じた支援を提供する」という理念を念頭に、主に不登校やひきこもり、またその背景に何らかの課題や事情を抱えながらも医療や福祉に関する支援の対象とならない子ども・若者を支援する法人です。

 今回はクラウドナインから理事長の小林 將元さん、そして過去にひきこもりを経験し、現在はクラウドナインで働かれている、八城さん、大西さんの3名の方に来ていただき、お話しいただきました。
左より大西さん、八城さん、小林さん
奇妙な安定
 小林さんからはまず、クラウドナインで行っていることと、その対象者の説明がありました。

 クラウドナインは共同生活型の訓練寮というものを独自に持っており、それを中心としながら、入居者が日中に作業をする場所などを医療や障害福祉の制度などを活用しながら提供されています。
 対象となる方はひきこもり状態など、何らかの事情で社会から孤立している人とのことで「最近は8050問題やヤングケアラーなど、その事情がどんどん複雑になってきている気がする」と話しておられました。

 そのような中、悩まれている人がどんどん孤立化し、また家族や身内もその人やその問題に触れなくなっていくという状態に陥ることがある。それを「奇妙な安定」と表現されていました。
最大の地域資源は家族!
 そしてその状態を変えるポイントこそが「家族」とのことでした。孤立している人と唯一、つながりがある、あるいはつながる可能性があるのが家族であり、だからこそ、最大の地域資源とのことでした。

 これは全てを家族で抱え込むという意味ではありません。家族がしっかりと問題と向き合うためには家族自身にもサポートが必要です。だからこそ家族支援が本人の支援にもつながるということでした。
ひきこもり状態から動き出したきっかけ
 講演会の後半は小林さんが質問していく形で、大西さんと八城さんのお2人にひきこもった経過やひきこもっていた時の心境、そしてそこから一歩ふみだせたきっかけなどを話していただきました。

 お2人が共通して言っていたのは「何かきっかけを待っていた部分があった」ということでした。大西さんも八城さんも家族から何らかの働きかけがあり、それがきっかけとなってクラウドナインにつながっていった経緯を説明されていました。

 
 しかし一方で家族からの声かけを常に望んでいたわけでもなく、考えていたのは「神様か何かがこの状況を変えてくれないかな?」というように、外部のきっかけを待っていたとも言われていました。

 本人自身、何かしらきっかけが必要と思いながらも、身近な人の働きかけではきっかけにならないことも多く、本人のタイミング次第という難しい問題ですが、だからこそ、いつ、何がきっかけになるか分からないので、諦めない働きかけが大事なのだと感じました。
ひきこもりは治る?治らない?
 最後に小林さんからお2人に「ひきこもりは治りましたか?」と質問されました。

 大西さんは「治ったと言い切りたいが、またいつ戻るかは分からない」と言われ、八城さんも「ひきこもりは治るものではない」と言われていました。なお、小林さんは他のひきこもり経験者にも同じ質問をしたことがあり、ほぼ全ての人が同じような答えを言われるそうです。

 ひきこもりという社会問題を考えていく上で、忘れてはならない経験者からの生の声でした。


<アンケートより>
・とても参考になりました。ありがとうございました。
・ひきこもりの状況、背景など具体的に話していてよく理解できた。
・この問題は難しいけれど”希望はあるんだ”という話、大変良かったです。
・ご自身の体験を話してくださり、うなずくことがたくさんありました。これからのヒントにさせていただきます。
・箕面市でこのような講演会があるのは嬉しく思いました。とても有意義な会でした。これからもお願いしたいです。
・家族の話も聴きたい。
・講演者、経験者の素直な話、とてもすばらしく彼らの明るい将来が見えてきました。ありがとうございました。


箕面市社会福祉協議会ではこれからも様々な相談に対し、解決に向け一緒に考えていきますので、いつでも相談ください。

箕面市社会福祉協議会 地域福祉推進課 生活相談窓口 亀谷
電話番号:072-727-9515


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